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【映画】愛の渦をみた感想

映画

発端

門脇麦ちゃんのエロさについて


これはみるしかない!!*1

ちなみに、予告編はコチラ。もともとは舞台でやってた作品の映画化でござい。
『上映時間123分のうち登場人物の着衣時間はわずか18分半』 という大変センセーショナルな作品です。


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感想(ネタバレあり)

門脇麦、新井浩文の演技が光る!

  • 女子大生(門脇麦)→「こういうタイプの子をやりますよ~~」っていうのが冒頭の演技ですぐ伝わりよかった。
  • フリーター(新井浩文)→締めるところで締める。この人のつくる空気感がすごい。

その他の役者についても演技について気になる点はなかった。
が、池松壮亮はニートの設定なのに少し筋肉がつきすぎなのでは??
ボソボソしゃべる人物を演じているのに、腕がすごくしっかりとしていて違和感があった。*2

前半で特に優れていたのは男女が面会したあとの探り探りの空気感がうまく表現されていることかなあ。
男女ともお互いに目的はセックスするだけであるから、究極的には相手の背景などまるで関係ない。
しかし、そんな中でも自己紹介をしていく下りはシュールで面白い。*3

この部屋に集まったメンバーがセックスをする目的は「快楽」で、よくある「寂しさを紛らわす」とか
「自分が必要とされているのを感じたい」とかいった理由がないのは意図的だろうか。
私は映画に物語性とか求めてしまうタチなので、部屋に集まる背景を人それぞれ変えたり、
描写したりしたら*4深くなりそうだなあーとか上映中ぼんやり考えてた。
さらにいうと、「愛のあるセックス」、「愛のないセックス」などの対比も描かれるかなと勝手に期待していた。
スワッピング願望のあるカップルが出たときは、あーこれは触れられそう!とワクワクしていたものの、
結局は彼氏が彼女を試していて(強がりだけど)、他の男と交わる姿に嫉妬してしまうという
意味の分からないランボー怒りの展開になってしまったので残念だった。*5

この作品での女子大生は「性欲旺盛だが、周りに明けっ広げにはできない」といったキャラになっている。
彼女としては、「学校の友達は興味あるくせに、そういう(下世話な)話はしてこない」ということに不満を感じていて、
部屋にいたときの私は「本当の自分」ではないと言っていることから、自分の中でもそういった一面を受け入れていられない節がみてとれる。
好意を持ってしまった主人公に対しても、あれは「本当の自分」じゃないからとかたくなに否定。
主人公は「僕はあのときの自分も本当の自分だと思う」と返すものの、それもむなしく。
結局、恋愛には発展せず「いつもの日常に戻る」=「ただセックスしただけで何も変わらず」というオチになっている。*6

例えば、物語性に乗せるなら、「もうひとりの自分を受け入れられない」→「主人公に受け入れられる」といった流れで、
容易にそういった展開には持って行けるけれど、そうはしなかった。
そもそも、そういうことをするなら、女子大生の背景である学生生活などを序盤に描かないと成り立たないので、安易な展開になることが避けられてよかった。

最終的に三浦監督の描きたいものは物語性とか果ては哲学性ではなく、日々の瞬間を切り取った日常性であるといえる。*7
店員(窪塚洋介)が「店長(田中哲司)、借金すごくて、それで自分の彼女(赤澤セリ)を店に出してるんすよ。女いないとこの店に男来ないから。」というシーンのあと、「そんな奇麗ごとあるわけないでしょ、ウソですウソ」と言う*8あたりも、物語性の否定ととれそう。
ただ、そのあと店員に子供が産まれたというメールが届くというシーンが出てくる。
このシーンはあまりにも唐突すぎて安っぽく、なくてもいいのではないかと思った。*9
調べてみると、舞台版ではこの描写はないとのことで、舞台では朝のお天気お姉さんをオカズに抜くらしい。
映画もこれでいいのでは...。そっちのほうがまとまる気がしてならない。

起承転結がしっかりとした、いわばストーリー仕立てでない作品は、自分が評価する観点とまるで違うので難しい。*10
役者は総じて好演していますが、テーマとは関係なしに、かなり人を選ぶ内容。
あと少ししたら上映終了してしまうと思うので、興味ある方はお早めに。

【映画パンフレット】 『愛の渦』 出演:池松壮亮.門脇麦.滝藤賢一

【映画パンフレット】 『愛の渦』 出演:池松壮亮.門脇麦.滝藤賢一


*1:あまりにも軽い動機付け

*2:スポーツばりばりしている(していた)などの描写もない

*3:三浦監督は乱交パーティーに行ったようだが、実際もそういう感じなのかしら

*4:この作品、人物の背景をほとんど描いておらず、回想シーンとかも一切ない

*5:これは監督の描きたかったものと自分が求めてるものが違うだけの話だ

*6:ラストカットは女子大生の寂しい目をうつして終わる

*7:え?そもそも最初からしってたけど?なんていわないで

*8:言葉はかなりてきとー

*9:着信拒否にしたりする、つまり人間の本能、獣性についてだけの肯定をするなら、まだ分かる

*10:成長の物語と評している人がいたけれど、どこがどう成長であるのかまるで理解できなかった