前回の感想はコチラ。
第9話あらすじ(フジテレビより引用)
「杉原さん、好きです」。
音(有村架純)のアパートを訪れた練(高良健吾)は、彼女への思いを伝えた。
が、練の気持ちに応えて音が話そうとしたとき、そこに朝陽(西島隆弘)が現れる。
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ハイライト
三つ巴の戦い、スタート。
音(有村架純)が描いた似顔絵を練(高良健吾)に渡す朝陽(西島隆弘)。
後で語られることですが、この似顔絵は"描きかけ"です。
つまり、想いが完全につめこまれていない状態で渡されてしまったと。
練が音に近付かせないため、示談で解決しようとする朝陽に対して、小夏(森川葵)は
「練の好きは買えないよ。練の好きはお金で変えるようなものじゃないの。
なにかと交換できるようなものじゃないの。」
と言います。
その後に発する
「練が杉原さんを好きな気持ち、なめんな。」
というのもいいですね。
練とずっと一緒にいて、片思いをし続けてきた小夏だからこそ言えるセリフです。
「恋をして、そしていつか、たった1人の人に出逢えるといいね。」
さてさて、最初の音の"つっかえ棒"であった手紙の登場です。
7話、8話でも手紙になぞらえたシーンが出てきていましたね。
「小夏はちゃんと自分の道見つけっと思いますよ」
練の性格が表れていて、いいセリフです。
綺麗ごとじゃなく、本当にこう思ってるだろうなあっていうのが伝わります。
このときの小夏、晴太(坂口健太郎)の表情もよいです。
「両親が仮面夫婦だった」
突然、晴太から話される過去。
晴太はこのまま描かずにいくかと思いましたが、ここにきて風呂敷広げるんですね。
「他に誰が笑ってくれんの。」
木穂子(高畑充希)は最高。
なんでこんな最高なんだってくらい最高ですね。
みんな、ファンクラブ入りましょう。
ちなみに、高畑充希が主演を務めるNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』は4/4から放送開始です。
MIKKAIのみんなはHIKKENだぞ。
「2人はもう同じ船に乗っちゃってるんだよ、進むしかないよ。」
元祖タクシー乗りこと、木穂子の口から"船"という新たな乗り物が示される!!
「恋愛って不平等なの、奇数ははじかれるの。しょうがないよ。」
これも元祖奇数ではじかれた女こと、木穂子の口から語られるのがなんとも。
木穂子は練が音と一緒にいると思っていたみたいだし、やはりはじかれた感覚だったのでしょうね。
そんな中でも、しっかり木穂子は生きてきたんでしょうね。
木穂子の「相変わらず」は「愛変わらず」の意味があるように思えて仕方ありません。
てっきり練を訪れた理由は、結婚の報告だと思っていました。
その報告が木穂子のケジメになるのかなと。
まるで中学生みたいなソワソワ感。
8話の感想でふれた医療裁判の話にフォーカスしてきました。
「間違ってもいい、失敗してもいい、嘘のない生き方をしましょう。」
そんな5年前の朝陽の口癖。
「嘘がばれても弁解しなかった。きつくあたったが、怒りもせず、泣きもしなかった。
自分を一度捨てたことのある人間なんだろうなあ。」
ここで朝陽も自分がいない間になにが起きていたか知ることになります。
音は2度自分を捨てています。
"杉原"から"林田"へ変わった時と、"林田"から"杉原"へ変わった時です。
自身を1度殺したり、捨てたことのある人間はやはり強いと思います。
「なんで私なの?」と問いかける小夏に、
「小夏っちゃんは嬉しい時に嬉しい顔をする。悲しい時に悲しい顔をする。嘘がないもん。」
と答える晴太。
「泣いたことがないから分からない」という晴太は、そのまま"仮面"を表しています。
ハンカチを返し、手を握る小夏は感情の手渡しを意味しています。
この一連のシーンは今までずっと謎にされてきた『なぜ晴太は練と行動を共にするのか?』
という部分の答えにもなっています。
練(と小夏)には"仮面"がないからです。表もなければ裏もありません。
園田さんのことを思い出し、音にきんつばを差し出す朝陽。
「あのころの自分と今の自分を比べたら、あのころの自分の方が好きだなーって。
昔の自分を思い出すと、いつも寂しくなる。」
そして、朝陽の今の仕事について、音に告白します。
これは弁護士との会話であった"嘘のない生き方"に引きずられた部分となります。
朝陽のいっていることは、音の前ではいい面しか見せないということであって、音がそんな生活を望んでいるとは思えません。
そもそも、これが一番現実的な答えで、もう戻れないみたいな口ぶりですが、とてもそうとは思えません。
父親からの愛(というか人間扱いされること)に飢えていたというのは分かりますが、
前にも言った通り、音を選ぶか父を選ぶかの2択だと思っているので、
両方を手に入れようとする朝陽は望みすぎだと感じてしまいます。
「世の中には2番目、3番目に好きな人と幸せになった人の方がきっと多いはずだよ。」
これも私の感覚とはまったくずれています。
1番の人と自分が結ばれないという確信(例えば5年前の木穂子が持っていたような)があるならば、まだわかります。
しかし、音はそのケースに合致しないので、なんともなあ。
朝陽は未だに消化不良です。。
この練の日常を切り取ったシーンはお見事です。
練がここで見せている行動、表情はふだん音に見せているものと全く同じです。
逆にここにいるのが朝陽だったらどうでしょう。
たしかに音の前では(先ほど宣言したように)朝陽は笑顔でいますが、そこにいる朝陽の姿は?
想像力を搔き立てられて良いですね。
「私はもともとめんどくさい女やもん。音ちゃんには練やろう。」
木穂子がいい感じに話をつないでくれます。
音が選んだのは朝陽で、それは今の朝陽に音が必要なことがわかっているからです。
便箋を光に透かすと、花が浮かび上がります。
それは音の母が音に書いた便箋と同じ特徴でした。
おそらく、この手紙は、練に宛てたものでも朝陽に宛てたものでもない気がしています。
これは音から音の母に宛てた手紙なんじゃないかな。
奈良から来た少女の面倒を見る音。*1
まんま1話のなぞりです。
交番に向かう会話からもそれが伺えます。
(偽善者というつもりはないですが)こういう人間って、見て見ぬふりする人間よりタチが悪いですね。
どうしてほしいか決めるのは、被害者であって、それを聞かずに勝手に悪と決めつけるというのは...。
杉原さん。
俺、いつも思ってることはそんなにたくさんはなくて。
ずっと変わってなくて1つなんです。
覚えてますか?
杉原さんと東京に行く途中で見た。
どこだったかな?
夜明け。
夜明け、見ましたよね?
夜が終わるのを一緒に見ました。
東北自動車道に太陽が昇って綺麗だった。
そっち向かって俺と杉原さん、走ってた。
眩しくて杉原さんちょっと笑って。
俺、嬉しかった。
眩しかった。
あの時思いました。
この人がどうか幸せでありますように。
あなたはいつも今日を必死に生きてて、明日を信じてる。
世の中に希望がないからって、1人1人に希望がないわけじゃない。
あなたを見てるとそう思います。
俺、これからも何があっても変わりません。
杉原さん。
俺いつか。
眩しいというのは1部終わりで音が言っていたことと重なります。
俺いつか、の後に続く言葉を音に伝えられるでしょうか。
まとめ
次回も見ますけど、なんかあんまり見たくないですね。
練の留守番電話、スマホで撮った花は音の元に届かないのか...。
前話から思ってましたけど、練はこれからも変わらないことを強調してきますが、
なにも変わらないことがいいというわけではありません。
変わることが必要になる場面もあるわけで。*2
この辺りモヤッとします。
音はいなくなってしまったけれど、音が懸命に生きていたという想いは、
練の中に、朝陽の中に、その他大勢の中にこれからも生き続けているよ、みたいな終わり方はやめてほしいなあ。。
1部終わりの際に、2部では練が「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」と言わされる展開なのかなと思っていたのですが、
音がいなくなってしまうのだとすると、
全員が全員、いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうことになってしまうのでしょうか。
もしくは音の記憶がなくなってしまったりとかそういうオチもありそう。。*3
坂元裕二、坂元裕二に負けて欲しくない!
— ヒコ (@hiko1985) 2016年3月14日
私にはこのツイートの意味がわかります。*4
坂元裕二にはぜひ自身の描きたい"クライマックス"を描いてもらえればと思います。
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