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【ドラマ】カルテット 第1話 感想

はじめに

坂元裕二がTBS!!
並木道子・宮本理江子を抱えるフジではなくて、TBS!!
そして、国民的大ヒット「逃げ恥」演出の土井裕泰と!!
22時枠ということで、期待も高まります。

今回も毎話感想を書いていけたら〜と。
最後までお付き合いいただければと思います!!

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第1話あらすじ(TBSより引用)

ある日、“偶然”出会った男女4人。 夢が叶わぬまま、人生のピークにたどり着くことなく緩やかな下り坂の前で立ち止まっている者たちだ。そんな4人がカルテットを組み、軽井沢で共同生活を送ることになる。しかし、その“偶然”には、大きな秘密が隠されていた……。


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ハイライト

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すずめ(満島ひかり)のカサド 無伴奏チェロ組曲からスタート。
どう見ても怪しい鏡子(もたいまさこ)から真紀(松たか子)と友達になってほしいと依頼されます。

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いい質問だなー。
こういう質問が出るところが、坂元裕二の魅力。

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松たか子と440Hzの世界。

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満島ひかりはこう言ったセリフを違和感なく喋ることができるので、すごい。
まきまきとみぞみぞ。

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真紀はバイオリンを弾くときに、指輪を右手薬指にはめ直す。
指輪を外すんじゃなくて、はめ直すというところに意思を感じます。

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出会ったその日にスーパーで演奏というのは、ちょっとぶっ飛んでいるかな...。
後に真紀が発する「いつかイオンモールでできたらいいですね」というセリフがここにかかってくるので、
必要ではあるんだけれども。

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高度な心理戦。
ちなみに、私はレモンかけて欲しくないタイプです。

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デスク越しの菊池亜希子は心臓に悪い。

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ベンジャミンさん(イッセー尾形)の帽子を拾う司。

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鋭いお言葉。
「アリとキリギリス」ってのもカルテットにマッチしているし。
真紀は心配性ながら、自分の思う正しさを実行できる力強さもあるんですね。

先ほどの帽子を拾うシーンでそれぞれが立っていた位置が、各々の感情と連動しています。
諭高、司はベンジャミン寄りで、一歩引いたところにすずめ、見ようともしなかった真紀。

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夫の唐揚げにレモンをかけていた真紀。
一連の流れを見ると、夫にだけ非を感じているようにも受け取れますが、
真紀は自身にも非を感じているのではないでしょうか。

先ほどの諭高との会話の中で発した「どうしてかける前に聞かなかったんですか?」や
ここでの「許せなかったです」というのは、自分に向けている部分もあるのかもしれません。

「別れられる家族」というのは言い得て妙ではあるけれど、
真紀からは別れようという意思があまり感じられないことが気になります。

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音楽と一緒に暮らすというのはどういうことか?
それは"右手の薬指に指輪をつける"ことです。
このあたりの演出、非常に素晴らしい!!

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何かが欠けたヤツが集まったカルテット・ドーナツホール。
今は真紀の秘密しか明らかになっていませんが、それぞれ何かを抱えているようです。
大事なのはドーナツの穴を埋めることじゃなくて、ドーナツに穴があることを認識すること。

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3人が真紀と出会ったのは"偶然"ではないようです。
全員が鏡子の差し金なのかはわかりませんが。

司が言っていた
「僕は運命だと思ってるんです」
「ついていいウソもあると思います」
という言葉から考えると、それぞれが真紀と出会わされた目的は違うのかも...?

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泣きながらアヴェ・マリアを弾く真紀。
"それでもまだあなたを想っています"みたいな曲ならまだわかるんだけど、
アヴェ・マリアってそうじゃないしなあ。
どういう感情だったのだろう。

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ドラマが始まる前、頭の中で松たか子と満島ひかりを会話させようとしたけど、うまくできなくて。
ドラマを観て、あーこんな感じになるんだなーって思いました。

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「どうして曇っていると天気悪いって言うんですかね」という会話も良いですが、
満島ひかりの美しさが勝る。

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すずめが依頼されたのは「真紀の本性を探る」ことでした。
真紀に対する執拗な質問はそのためだったと。
しかし、"同情"し始めている自分もいるといった感じなのかな。

まとめ

まだまだフルエンジンではないですが、坂元裕二らしさを十二分に感じられる幕開けでした。
特にコーン茶のくだりで流れている空気。
この空気が大好きです。

近年の坂元裕二作品で特徴的だった代名詞(特にアレ)はあまり使われていませんね。
真紀の発する言葉が騒音で聞こえないシーンでは、素直にこういう画を撮るんだなと思いました。

カルテット結成までをこれで描いたならば、不満です。
展開が早すぎて、観たあとにモヤっとした感じを残してしまうのが少し残念。

音楽も良さそうです。
カルテットだけに「それでも、生きてゆく」のような劇伴も考えられますが、
こういう系統の音楽の方が合っていそうです。

良くも悪くも人を選ぶ作品で、逃げ恥の後番組という「呪い」を背負っているのですが、
逃げ恥でも言っていた通り、呪いをかけるのも解くのも自分次第です。

次週も楽しみです!!

★カルテット各話感想